検証・県知事選9.13 ■堕ちた偶像 その2

(続き)前回の記事から少し時間が経過しましたが、今回は選挙戦を通じて猛威を振るったSNSについてブログ主なりに言及します。個人的に印象的だったのが敗戦直後の玉城デニー氏のコメントで、琉球新報の記事によると

これが結果だということであれば、受け止めることが民意。都合のいいことだけが民意ではない。そうではないことも民意として現れるということがまさにこの瞬間、この場面だ。ただ、今後も物量でかかってくる政府丸抱えの圧力に対し、非力であるものがどう立ち向かっていくかはこれからのテーマだ。選挙に名を借りたひどいありさまが野放しになっている。SNSの状況、現場での混乱など選挙制度を考えた場合、良識な国民や有権者の選択がゆがめられるようなことがあってはならない。(下略)(令和8年9月14日付琉球新報2面より)

とあり、玉城陣営は敗戦の一因としてSNS上に氾濫した誹謗中傷の件について言及してます。まぁ、その気持ちはわかりますが、この件についてはブログ主も言いたいことありまして、玉城陣営が知事選においてSNSの脅威にさらされたのはこれが初めてではないということです。

いま思い出しても4年前の知事選におけるネット上での罵詈雑言合戦は酷いの一言で、佐喜眞淳候補に対しては「壺ガー」の罵声が、玉城デニー氏には「ちうごくガー」の中傷が選挙戦を通じて飛び交っていました。そしてその後の衆院選、参院選でもSNS上でのありとあらゆる非難が飛び交う事態になってるため、地元メディアでは選挙期間中は(SNSの言動に対する)ファクトチェックに力を入れるようになる有様です。

そのため知事選クラスの全県選挙におけるネット上の言動に対して玉城、古謝両陣営がどのような対策を取るか、実はブログ主はひそかに注目していましたが、やはりというか玉城陣営が(予想どおり)やらかしてしまいました。デニー氏は知名度が抜群がゆえにSNSの標的にされるのは分かりきっていたにも関わらず、玉城陣営は(支持者も含めて)選挙期間前後における “失言” が多すぎたのです。

もちろんSNSの猛威に対して現時点では有効な対策は見つかっていません。ただしある程度の抑止策を施すことは可能であり、その一つが「余計なことを言わない」ですが、今回の知事選においていったい玉城陣営は何度失言をしているのか、ハッキリいって数えるのもめんどくさいです。

参考までに前の記事でも言及しましたが「玉城デニー政策発表ダイジェスト」(8月14日)における「浦添軍港」に関する発言、「必勝!総決起大会」(8月22日)における “3万票発言” などがあり、しかも総決起大会の案件なんて記者に突っ込まれた際は「以後、気をつける(産経Webより)」とバツが悪そうにコメントしていましたが、にも関わらず8月30日のうるま市の集会での発言が地元紙でファクトチェックを喰らう有様です。(令和8年9月9日付沖縄タイムス25面)

ハッキリいって、SNS上であることないことをまき散らす輩が悪いに決まってますが、ただでさえ辺野古沖転覆事故の悪影響の中、

そいつらにガソリンを注いだのは何処のどいつだと?

なお玉城デニー氏は失言癖でも知られる人物で知られていますが、ハッキリ言って陣営が彼を適切にコントロールできていないし、しかもデニー公式アカウントが「裏取引」の件で壮大にやらかしたのも芸術点が高いです。8年知事職を務めた人物とスタッフがこのざまでは……

と愚痴はここまでにしておいて、ブログ主は今回の選挙でSNSのもう一つの怖さに気が付かされました。今回の選挙戦を通じておそらく9月7日あたりから玉城陣営は得体のしれない “敗北感” に苦しめられたはずです。それはつまり陣営や支援者の間で「SNS上のデマがひどすぎてデニー氏の訴えが有権者に届かない……(だから負ける)」という思い込みがものすごいスピードで共有されたのです。理由は簡単、SNSにいくらでもデマ(と思わしき投稿等)が掲載されてるので敗北感に実感が伴ってしまったのです。そうなったら選挙は戦えません。

そして敗戦後は「SNS上のデマがひどすぎて云々」が裏返って「選挙に負けたのはSNSのデマが原因」という命題がこれまたあっという間に支援者の間で共有されてしまったのです。敗北感の共有スピードが極めて異常で(そのことに)SNSが一役買っている、これが今回の選挙でブログ主が痛感した出来事の一つです。

最後に古謝玄太氏本人や家族の殺害予告の件にも触れておきますが(令和8年9月20日付琉球新報25面参照)、この案件に絡んでネット上でも悪質な便乗投稿が複数散見されました。つまり選挙戦を通じてSNSの脅威にさらされたのは玉城氏だけではなかったとの傍証とも言えますが、不可解なのはこの案件に対して玉城デニー公式アカウントが沈黙を貫いている件です。「誰ひとり取り残さない沖縄を実現する」がお題目の玉城デニー氏が対立候補(とその家族の)安全に対して無関心なのはなんか納得がいかないと思いつつ、今回の記事を終えます。