キャンプ・シュワブゲート前で女性活動家が負傷した案件について

本日朝、ブログ主が6時半起床後にフェイスブックをチェックした際、実に気になる投稿があったので掲載します。投稿主は横山知枝さん、内容は「辺野古ゲート前で機動隊の暴力により2名が救急搬送されたって聞いたけど、そのういの1名はそのまま入院したって?……。」の物騒な書き込みでした。投稿のスクリーンショットを保存しましたので掲載します。

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すわ大事件かと思い、勤務先にある琉球新報の本日付け朝刊をチェックすると、27~28面あたりの小さな記事で配信されて実に拍子抜け、しかも「機動隊に暴力を振るわれた」との記載が見当たらないので、これまたビックリ。琉球新報および沖縄タイムスの Twitter および Facebook や電子版を確認するとおおよその内容が把握できました。

先ずは琉球新報の記事を掲載します。6月2日と3日の2回にわたって配信していました。

*琉球新報 社会 2017年6月2日 12:31

機動隊の排除で市民2人救急搬送 キャンプ・シュワブゲート前

【辺野古問題取材班】米軍普天間飛行場移設に伴う名護市辺野古での新基地建設で2日午前、キャンプ・シュワブゲート前では機動隊が市民を排除する中、市民2人が負傷して救急搬送された。

救急搬送された2人は男性と女性。目撃者によると負傷した女性は機動隊にごぼう抜きにされ、機動隊車両と機動隊員で挟み込む形で閉じ込められた。その後、別の隊員が連れてきて閉じ込めた市民にぶつかり後ろに転倒した。その際に後頭部を地面に打ちつけ、切り傷を負い、出血した。午前10時30分、緊急搬送された。

搬送された男性は機動隊に閉じ込められた際、気分が悪いと訴えたが聞き入れられず、拘束解除後に脈が弱いとして、10時ごろに緊急搬送された。

ゲート前では市民約50人が雨の振る中、抗議の声を上げた。砂利を積んだダンプや工事用の足場のような鉄製品を積んだトレーラーなど61台がゲート内に入った。

9時すぎに1回目の機動隊による市民排除が実施された後、9時15分に工事車両14台がゲート内に入った。その後も続々と工事車両が基地内に入った。【琉球新報電子版】

*琉球新報 社会 2017年6月3

「妻は安定している。沖縄の人と心一つ」

【辺野古取材班】名護市辺野古の新基地建設に反対する市民ら約140人は3日午前、米軍キャンプ・シュワブゲート前で座り込みを続けた。2日に抗議行動中に転倒して頭蓋骨骨折などで入院している女性の夫も座り込みに参加し「(妻の)容態は安定している。これからも沖縄の人たちと心を一つにやっていきたい」とあいさつした。正午の時点で郷地車両の進入はない。

キャンプ・シュワブ沿岸部の「k9護岸」工事現場では、クレーンで砕石を海中に投下する作業が繰り返されてきた。クレーンは砂浜から海上に向けて石を積み重ねた土台の上で作業した。抗議船4隻とカヌー12艇が抗議活動を展開し「違法工事をやめろ」「この海は沖縄県民の宝だ」と声を上げた。

カヌー6艇が午前9時ごろ、浮具(フロート)を超えて護岸工事現場に接近し、8人が一時、海上保安庁のボートに拘束された。【琉球新報電子版】

次に沖縄タイムスです。朝刊にはブログ主がチェックした限りでは記事が見つからず、電子版に事件の概略が掲載されていました。

 *沖縄タイムス+プラス ニュース 2017年6月3日 10:00

辺野古で抗議の64歳女性、頭を骨折

沖縄県名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブの工事車両用ゲート前で2日、新基地建設に反対し座り込みに参加していた女性(64)=東京都=が、抗議中のもみ合いの中で転倒し、名護市内の病院に救急搬送された。女性は意識はあるものの、頭蓋骨骨折、急性硬膜下血腫、脳挫傷などのけがと診断された。集中治療室にいて、最短でも1週間の入院が必要という。

現場にいた市民によると、午前10時過ぎ、工事用車両がゲートを通過する際に機動隊員が女性を排除、その後、同じように機動隊員に運ばれてきた男性に押される形で女性は転倒、頭部を地面にぶつけて出血した。そばにいた女性によると「ゴンという大きな鈍い音がした」という。

女性は夫婦で5月28日に来沖、3日に岐路につく予定だった。

県警備二課は「警察官は男性を押していない。男性が飛び出し、女性を倒した」として、問題はないとの認識をしました。

同日ゲート前に座り込んでいた別の男性も機動隊員に排除された際に気分が悪くなり、緊急搬送された。

工事用車両の運搬は約130台が確認された。100台を超えたのは初めて。シュワブ沿岸では午前8時半から午後5時ごろまで護岸工事が続いた。クレーン作業車が砕石を海中に投下し、護岸を沖合いに延ばした。

沖縄タイムスの冷静な記事が印象的で、どうやら真相は①工事車両の通過の邪魔にならないように機動隊員が活動家を排除→②その中に今回怪我をした女性活動家がいた→③機動隊が排除した別の男性活動家に押されるような形で女性活動家が転倒→④その際に頭部強打して救急車で搬送の流れのようで、機動隊員が直接女性活動家に暴力等を振るった事実はないとみて間違いなさそうです。

怪我をされた女性活動家がどうやら大事に至らないようなので一安心、そして無事退院することを心から願います。だがしかし、今回の事件ではSNSで拡散される情報の危なさを改めて実感しました。拡散主の横山さんには悪気はないでしょうが、知人から投稿された怪我のメモ写真を見て思わず逆上して【拡散希望】なんて投稿に踏み切ったのではないかと思われます。ちなみに Twitter でも同じ写真が【拡散希望】として投稿されていました。

今回起きたことはしょうがないのですが、彼女が今後同じ過ちを繰りかえさないよう切に願います。そしてブログ主も(伝聞の)情報の取り扱いにはより慎重にならないといけないと実感した次第であります。(終わり)。

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