ロックとコザ(1994)川満勝弘(愛称:カッちゃん)編 – その27

(続き)すると、マネージャーは「いや上がってる」と怒っているのです。それで私も機械を見て上がっていたので「私じゃない、彼(ミキサー)。彼にいってよ、僕にいわないで。何でいつも僕の顔を見ていうのあんた。僕が大きくしたわけじゃないよ、大きくしたのはあの人」というと、

「違う。お前だ。顔がなんか、お前がみんな企んだみたい」といってマネージャーがみんなスーツ姿でステージの上に来て「You I Know,you did(お前だ、お前がやったんだ)」というので、私は「No,I did not.Look hey,You gays,What you thinking gays hey,I think he’s right or me or what?(違う、俺じゃないよ。見ろ!お前たち。何考えているんだ、彼が正しいの?それとも俺?」といったんです。

そのとき、もうお客はテーブル叩いたり、ひっくり返したりしているんです。そしたら、あれだけの人間がクラブの中でテーブルひっくり返してるからマネージャーとして立場がないわけです。綺麗に演奏させて綺麗にお客に帰ってもらうのがマネージャーの仕事ですが、ところがこのクラブ中が騒乱になってもう自分の手におえなくなってしまったんです。

そしたら、マネージャーは電話をかけてMPを呼んで、ミリタリーポリスがウーウーと五台でやってきてクラブを取り囲むし、ドーベルマンも四匹ウーッと唸ってこのステージの上にきているんです。「エー、エディ、ヌーヤガウレー(なんだこの犬は)。エー、待てぇ」と私がいうと、そのマネージャーは「see,see,I told you see(ねえーだからいっただろう)」ときたんです。

バンドの名前はもうばれていましたから、MPに「your name is conditiongreen,aha(ははー、おまえたちはコンディショングリーンだな)」と聞かれたときは、「Oh Yes(ああ、はい)」と答えたんですが、メンバーそれぞれに「What’s your name? (おまえの名前は)」と聞かれたときには、ウッサ(これだけのメンバーの)名前を嘘のメーガニク(前兼久)イーターとか上運天直角とかこういう変な名前で嘘をついていったので、それが残っているわけです。

それから演奏はストップして片付けたんです。このときから軍のブラックリストに載ったというわけなんです。

でもやはりタイムリミットがあって、何かわからんけど、定期的に基地司令官が変わるんですよね。それで今度は「コンディショングリーン」では入らないけど「カッちゃん」という名で基地内に入るわけです。

軍の大晦日のカウントダウンというのがあるんですが、それによく行って演奏するんです。そこで、昔からいるこのクラブの、あのとき下っぱだったサブマネージャーみたいのが「I think,I know (あんたわかるよ)、あのときのバンドでしょ」といってきたんです。それで、私は「あれは何年前だから」といったら、むこうも「ヤンドーヤー(そうだよね)。あれ、でも良かったよ、あのハードロック良かったよ」といってくれたんで、私も「ああそう。じゃ僕っていうこと誰にもいうなよ」といいましたよ。

やりすぎたというか、私には市民会館は絶対かさないとか、こういう話はいくらでもあります。

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