ぶっそうな琉球社会

いまさらですが、アメリカ世の時代は琉球・沖縄の歴史上もっとも物騒な時代だったと考えています。象徴的なのが”交通事故”と”未成年者犯罪の激増”の頻発で、そこから生じる治安の悪さは琉球社会の大問題になっていました。

ちなみに治安が悪かった理由のひとつには、戦後の人口増に対して琉球警察の人員が足りなかったことがあります。たとえば中部地区で最も犯罪が多かったのが美里村吉原(当時)ですが、昭和38(1963)年の記事をチェックするとなんと警官不足で派出所が設置されていません。

今回はためしに当時のぶっそうな世相を反映した突っ込まざるを得ない記事を紹介します。読者のみなさん是非ご参照ください。

春に背いて自殺 – 未遂事件など四件も

陽気のせいか最近自殺が多くなつた。三日から四日までの間に自殺、自殺未遂事件が四件も発生している(中略)

引用:昭和32(1957)年3月4日付琉球新報夕刊2面

春の陽気が自殺を誘発するかどうかは不明ですが、はたして一般紙に載せていい見出しなんでしょうかと突っ込みたい気分になります。

”110番よりまず助けよ”

警本 – ふえる婦女暴行に協力望む

性犯罪シーズンになって、警本刑事課を先頭に各署は「痴漢にご用心」と呼びかけているが、今月に入ってから、はやくも全琉で十件の婦女暴行事件が発生しており、那覇署だけでも四件と、例年より二倍近い発生率をみせ、二十五日未明にも、仕事帰りの婦人が波の上で暴行された。その反面、暴行現場を目撃しても、110番に訴えるぐらいで助けてやろうとしなかったり、一般の積極的協力がなく、すべり出した性犯罪防止運動も、あまり効果はないという。(中略)

引用:昭和38(1963)年6月25日付琉球新報夕刊

当時の新聞をチェックすると犯罪にもシーズンがあって、少年犯罪のシーズン、スリのシーズンなどの単語が散見されますが、まさか性犯罪にもシーズンがあるとはアメリカ世恐るべしです。

眠る子はよく育つ

引用:昭和38(1963)年10月22日付琉球新報朝刊7面

こんなぶっそうなブラックジョークが一般紙朝刊に掲載されるところに当時の世相が反映されていると言わざるを得ません。(終わり)

 

 

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