
既にご存じの読者もいらっしゃるかと思われますが、先月27日投開票のうるま市長選挙において無所属で自民・公明が推薦した現職の中村正人氏が新人2人を抑えて2度目の当選を果たしました。
ブログ主は、宜野湾市から近い沖縄市とは違ってうるま市は現地情報になかなかアクセスができない手前、この選挙については「静観」の立場でした。ただし選挙結果が予想の斜め上をいく結果になったので、後日改めて沖縄二紙の関連記事を精読したところ、玉城知事を支える「オール沖縄」陣営の凋落が誰の目にも明らかになった現実にショックを受けました。
というのも「オール沖縄会議」という政治団体は自民・公明の組織力を以てしても、10年前はそれを蹴散らすパワーを発揮していたからです。となるとなぜここまで没落したのかを検証する必要がありますが、それは置いといてうるま市長選においてブログ主が印象に残った点を複数まとめてみました。
期日前投票
今回の市長選で最も印象的だったのが中村陣営が「期日前投票の投票率を上げる」ことに尽力していた点です。この件は琉球新報の特集記事で強調されていましたが、沖縄タイムスにも同様の記述がありました。期日前投票は投票率を上げるために設けられた制度なので、今回のうるま市長選において
投票率を上げる=自公有利
の流れが確立し、今夏の参院選や来秋の知事選など今後の “選挙のトレンド” になると確信しました。
ということは、オール沖縄陣営にとって投票率を上げる=負けることを意味しますが、それはつまり浮動票の獲得に苦戦している現状があるからです。だからといって投票率を下げる施策は “絶対にやってはいけない行為” なので、玉城デニーを支える面々からしたら頭の痛い選挙戦が続くことになります。
保守分裂のはずが
うるま市長選では前回の選対本部長を務めた照屋守之氏も出馬し、形としては保守分裂選挙になりましたが、ふたを開けてみると「市政の批判票が割れる」という革新陣営にとっては予期せぬ結果になりました。もちろんブログ主にとっても予想しなかった結果ですが、それはつまりうるま市民にとって「大河さんを必要とする人はいるけど、うるま市の現状を任せることはできない」との厳しい認識の表われであり、オール沖縄は “地域の現実から浮いた存在” であることを示したのです。
沖縄タイムスの特集記事(令和07年5月1日付)には
一方、昨年の県議選や今年の宮古島、浦添、うるまの市長選で投票率が過去最低を更新するなど有権者の関心は高まらない。「経済の先行きが不透明で、消去法で政権与党の自民党が選ばれているのではないか」と連勝ムードにくぎを刺す声も聞こえる。
との記述がありましたが、これは「オール沖縄の候補者は選択肢にすら上がっていない」との三行半そのものであり、最悪の罵倒なんです。うるま市の政局には無知なブログ主も沖縄二紙の特集記事を読むにつれて「宜野湾とおんなじだな」と痛感せざるを得ませんでした。
米兵のやらかしも不発
ご存じの方もいらっしゃるかと思われますが、令和07年04月24日付沖縄タイムスには一面でかでかと米兵のやからし記事が掲載されていました。
告示後の報道なので、これまでの常識なら革新陣営有利の展開になるはずですが、終わってみれば照屋大河候補は目標を大きく下回る得票数で大敗してしまいました。報道によると(大河)陣営側ではやるべきことはすべてやった選挙戦の感がありますが、それでいて目も当てられない惨敗ぶりです。それはつまり
米兵よりもお前らに政治を委ねるほうがやっかいだ
との有権者の本音が選挙結果に反映された結果と言わざるを得ません。
それはともかく、照屋大河さんを担いだ連中には彼の経歴に大きな傷をつけたことを猛省してほしいと心から願うブログ主であります(終わり)。