具志川商業野球部の快進撃を祈願する記事

今回はひさびさに高校野球記事をアップします。ご存じのとおり今月22日、第93回選抜高校野球大会3日目の第1試合において、我が沖縄代表の具志川商業は八戸西を8-3で下し、見事初戦を突破しました。

この対決は21世紀枠での選出校同士の戦いにはなりましたが、実はブログ主は順当な勝利と考えています。その理由は秋の公式戦における具志川商業の対戦相手ですが、

第70回 沖縄県高等学校野球秋季大会(令和02年10月10日)

準決勝 具志川商業3-2興南

第70回 沖縄県高等学校野球秋季大会(令和02年10月11日)

決勝 沖縄尚学8-0具志川商業

第147回 九州地区高等学校野球大会(令和02年11月01日)

1回戦 具志川商業4-2東海大星翔(熊本1位)

第147回 九州地区高等学校野球大会(令和02年11月03日)

準々決勝 福岡大大濠(福岡1位)3-0具志川商業

となり、各県1位(興南も現世代は1年生大会優勝チームで県1位クラスの実力あり)と対戦して2勝2敗なのです。しかも九州大会における1イニング2失点は初戦の1回表だけです。それでブログ主は21世紀枠のレベルを超えた好チームと判断していました。

それと具志川商業は2018年と2019年のチームを現場で見たことあります。そのときは上原健吾監督が率いていましたが、攻守にわたってよく鍛えられていて、県大会8強クラスの実力はあるなと見ていました。ただし身体能力の点では他県内強豪校よりは劣る感じでした。

今年のチームはコロナ禍の影響のため、残念ながら現場で見ることはできなかったのですが、おそらく2019年のチームのほうが力は上かもしれません。ただし今年のチームは “相手のリズム絶対崩す野球” に徹していて、実際に八戸西は攻守にわたってなすすべがありませんでした。

象徴的なシーンが1回裏に2番の島袋君が出塁し、ワンアウト1塁になったとたん、福島蓮投手(八戸西)の投球リズムが途端にくずれたのを見逃さなかったことです。結果的には初回は無得点ですが、初回の攻撃が伏線となって2回裏の4連打に繋がったのです。

具志川商業の野球は攻守にわたって相手をリズムに載せないことに徹底していて、実際に八戸西はバッテリーのリズムが崩れ、守備のリズムが崩れ、そして自慢の攻撃が不発という典型的な負けパターンに陥ってしまいました。そして相手の立ち直るスキを与えなかった具志川商業のベンチワークも実に見事で、本当に甲子園初出場のチームかと疑いたくなるほどの素晴らしい試合運びでした。

選手たちのプレーにも落ち着きがありましたが、それはすなわち十分な事前の準備ができていたことと、何よりナインとベンチの信頼感が抜群だからこそ成せる業です。21世紀枠同士の試合とはいえ、沖縄の高校野球のレベルを全国にアピールできた画期的な勝利と言っても過言ではなく、そしてこのレベルのチームにまで仕上げた具志川商業野球部には素直にすごいと言わざるを得ません。

次の試合は25日(大会7日目)の第二試合で、福岡大大濠高校と対戦します。ブログ主は大崎vs大濠の試合もTV観戦しましたが、今戦えば具志川商業にも勝つチャンスは十分あると見ています。今大会は福岡大大濠に限らず全体的に打撃が湿り気味なので、投手の調子次第では私学の強豪を倒せる可能性はあります。しかもこのカードは因縁の対決で、具志川商業のモチベーションは絶対に上がりますから、あすの試合は期待大と見て間違いありません。

カギとなるのは両チームとも左打者でしょうか。参考までに新川俊介投手(具志川商業)は明らかに左打者を苦手にしていますし、初戦のように6種類も変化球を投げると逆にスタミナ切れで大濠打線につかまると予想できます。そのため初戦とは違った配球で大濠打線に対峙すると考えられます。対する毛利海大投手(福岡大大濠)は右打者対してはインコースに食い込むストレートとチェンジアップがあり、正直打ち崩すのは至難です。だから外角中心の配球になりがちな左打者のほうが対応しやすいです。そのため明日の試合では具志川商業の左打者の奮起を期待します。

以上簡潔ではありましたが、今大会における具志川商業の快進撃を切望しつつ今回の記事を終えます。

 

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