第3回沖縄市高校野球招待試合を見てきたよ(横浜vs美里工業)

本日9日(土)、ブログ主はコザしんきんスタジアムで行われた第3回沖縄市高校野球招待試合を見学してきました。当日の気温は3月の沖縄にしては非常に寒く(気温表示は19℃も実際にはライト方向への風が強く、しかも小雨交じりなのですごく寒かったです)、あまりいい天候条件での試合ではありませんでした。そんな悪条件のなか行なわれた第一試合の横浜高校vs美里工業の試合の観戦レポートをまとめましたので、高校野球好きの読者のみなさん、是非ご参照ください。

・9時に試合開始前セレモニーがあり、横浜高校の平田監督より選手紹介がありました。

・残念ながら度会隆輝内野手はケガのため来沖できない旨の説明がありました。

・先発メンバー発表です。注目の及川雅貴君は6番投手で先発しました。

・10時試合開始です。ちなみに横浜高校のシートノックは外野→内野の順で、ちょっとびっくりしました。

・5回終了時点です。及川投手は5イニング1安打無失点で降板しました。

・試合終了です。6回以降は美里工業も2番手木下君(右腕、背番号10)、3番手松本君(左腕、背番号11)を捉えて反撃しますが、あと一歩及びませんでした。

本日の試合は小雨交じり、かつレフトからライトへ強い風が吹く好ましくない天候条件の影響か、両チームの内野手にエラーが散見されました。ただし悪条件のなかでもミスを最小限におさえ、1イニング2失点を許さないゲーム展開で最後は横浜高校が逃げ切った流れです。ではブログ主が見た横浜高校の印象を紹介します。

【投手力】先発の及川君は5イニングを1安打無失点。球数は 78(1イニングあたり平均15.8)、三振4つ、四球2つ。最速は初回に144㌔を計測、140㌔を計測したのが38球あり、ストレート中心の投球内容でした。非常に肌寒いコンディションで、しかも変化球の制球が定まらない中でよくまとめたなという感じです。

コンスタントに140㌔を計測する身体能力、そして打撃もフィールディングもよく、ネット裏でスカウトさんが集結しているのも納得の素材です。個人的に感心したのが、ボール先行でも簡単にストライクを取りにいかなかったことです。140㌔を超える荒れ球で変化球もキレてますので、高校レベルではそう簡単には攻略できないかもしれません。

2番手で2イニングを登板した木下投手(右)は最速 139 ㌔の標準的な投手で、及川投手の後だとさすがに美里工業のバッターが捉えてきました。今日の登板では実力を出し切れなかった感がありました。3番手の松本投手(左)は腕の振りが速いのが特徴で最速 137 ㌔、ただし投球フォームが不安定で制球が定まらないケースが散見されました。素材は一級品と見ます。

大雑把にまとめましたが、及川投手と2番手投手に差があるので、センバツでは及川くんが相当頑張らないと勝ち進むのは厳しいかなとの印象を持ちました。

【守備力】本日の天候の影響かエラーは散見されましたが、内外野とも選手のうごきは非常に良かったです。去年見た大阪桐蔭の選手たちと比べてもそん色ないと思います。

【打撃力】本日の試合で一番注文をつけたかったのが打撃陣で、1イニングで2点以上取れなかったのは大きな課題でしょう。特に6回の裏のノーアウト満塁から1点しかとれなかったのは痛かったです。美里工業先発の右腕吉山くんのスライダーに最後まで手こずっていました。

相手投手の生命線はスライダーであることは序盤の段階で把握できたにも関わらず、チームとして攻略しようとの意図が見えなかったのがすごく気になりました。選手個々の能力では美里工業を圧倒していたにも関わらず相手に与えるプレッシャーが弱い、それゆえに吉山投手に8回3失点の完投を許したのは正直いただけないところです。センバツでは打撃面で相当苦労するのではないでしょうか。

以上おおまかに印象を述べましたが、今年の横浜のチームも「スペック野球」のひとことでまとめることができます。それ故にセンバツを勝ち進むにはちょっと厳しい、夏に期待かなというのが正直な感想です。

あと美里工業についても触れますが、去年のチームよりも完成度が高く、現時点で県の8強クラスのレベルと見ます。ただし欠点としてとにかく足が遅いこと、それ故に横浜のディフェンスに圧力をかけることができてなかったです。春の大会には間に合わないかもしれませんが、とにかく走力をレベルアップしないと興南、沖尚、沖水あたりには勝てないかなと実感しました。

以上が第一試合の感想です。明日は天気が崩れそうなので試合が行われるか不安ですが、2日目の美来工科、コザとの試合も見に行く予定です。とくに身体能力の高いコザ高校相手に横浜高校がどのような戦いをするのかが注目です。(終わり)

【Twitterより】及川雅貴君の投球。

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