
既にご存じの読者もいらっしゃるかと思われますが、本日(9月26日)沖縄県南城市の古謝景春市長に対する不信任決議案が南城市議会に提出され、賛成多数で可決されました。
この案件については原則ノータッチですが、与党市議(安谷屋正、新里嘉、上地寿賀子、運天貴也、森山悟、銘苅哲次)が提出した決議案の全文には非常な興味を覚えましたので、あえて当ブログにて紹介します。まずは全文をご参照ください。
【決議案全文】
市長におかれましては合併以来、南城市民のために日夜ご尽力いただき現在にいたるまちづくりに多大な功績を残していただいたことは多くの市民が認めるところであり、感謝しています。
しかしながら一連の問題が報道されて以来、市民に不信感と同様が広がり市民が分断され南城市のまちづくりに影響が出る事態となり、市民から事態の早期収束を求める声が日増しに多くなっております。
我々も、市民の声を真摯に受け止め、これ以上市政の混乱状態を放置することは、今後の南城市、また、市民にとって避けなければならないとの判断から、市長の不信任やむなしとの決断にいたり市民の信を問うことが議会としてのけじめであると考えます。
よって古謝市長の不信任を求めます。
以上、決議する。
令和7年9月26日 南城市議会
上記の決議文に対し琉球新報社は「26日に南城市議会で採決される古謝景春市長への不信任決議案は、不信任を求める背景を「一連の問題」とぼかし、市の第三者委員会で認定された「セクハラ」の文言が含まれていない。「これ以上市政の混乱状態を放置することは避けなければならない」と抽象的な書きぶりになっている。」と不満を表明してますが、それは置いといてブログ主の目を引いた箇所について説明します。
まぁ一読してお分かりのとおり、文章構成は「イエスバッド」であり、古謝市長を持ち上げたうえで今回の件は「やむを得なく」で〆る内容です。そして短い文章の中に「市民」というワードが数多く使われているのも特徴です。
そして琉球新報が「抽象的」と評したように、来年2月に予定されている南城市長選挙まで待てなかった理由については明記されていません。南城市の有権者が一番知りたかったのはそこではないかと思われますが、それはともかく、この決議文からは「本来はこんなことしたくなかったけど、情勢の変化でやむを得ず」の感情が色濃く伺えます。南城市の政局にいかなる理由があるかは存じませんが、はっきり言って典型的な
“裏切り者” の行動パターンです。
そして最も不可解なのは、南城市のこととは言え、沖縄の保守界隈の “大功労者” である古謝景春という政治家に対して自民党県連が極めて冷淡な態度を取ったことです。となると(この騒動で最を得をする) “黒幕” は県連の中にいると考えるのが妥当ですが、これ以上の深堀は辞めといて、今回の騒動で自民党県連は先の県議選での “貯金” を全て使い切った感があります。つまり、
沖縄の保守政治の恩人を見殺しにする団体を支持するほど県民はバカではないってことです。
南城市案件はここまでは “想定内” ですが、ここからは展開が読めません。そして南城市の政治家の “本性” を垣間見る絶好のチャンス到来なので、ブログ主は今後の流れを生暖かく見守ろうと思いつつ、今回の記事を終えます。