続・琉球藩の時代 もしも大日本帝国が琉球王国を引き取らなかった場合のお話 番外編4

yasa

前回の記事で、沖縄が独立するには2つの条件が必要であることを説明しました。今回は

・東アジアにおいて中国共産党が冷戦に勝利すること

について説明します。

その前にもう一度、沖縄が何故日本に属しているかを考えますと、前に説明したとおり昭和47年(1972)の日米合意によるアメリカから日本への行政権の譲渡の結果で、国際社会がそのことに対して大きな意義を唱えなかったからです。(明治12年の廃藩置県のときと違って、中国共産党や台湾の国民党との間で大きな外交問題に発展しませんでした)

それと、アメリカの占領行政時代、および復帰後の日本政府から支給される振興費、具体的には「お金の力」も無視できません。世界最強の軍事力を誇るアメリカの勢力圏内にあり、しかも世界有数の経済大国である日本が面倒を見ている以上、ハッキリ言ってどの国も手の出しようがありません。

日米の強大な軍事力と経済力を背景に、日本は沖縄を領有していると言っても過言ではありませんが、その現実に思想の力だけで対抗するのは無理がありすぎます。そのため、沖縄が独立するには、何が何でも中国共産党に冷戦に勝利してもらう必要があります。ちなみに中共が滅びたら、もはや独立のチャンスはありません。

ブログ主は不思議に思うのは、独立を志向している人たちは「日米の軍事の傘を外れるために、中国共産党と連携する必要がある」ことを明言しないのでしょうか?イデオロギーの力だけでアメリカ軍を沖縄から追い出すことができると思っているのでしょうか?もし本気で思っているのならば、独立派は又吉イエス唯一神と同じレベルだと断言せざるを得ません。琉球独立を支持している人なんて県民人口の数パーセントだから、堂々と主張してもいいのではと思います。どうせこれ以上支持率が下がることはないのです。

ちなみに旧革新勢力がよく「アジアとの連携」をアピールしますが、本当の狙いは「中国の力を利用して、アメリカの勢力を沖縄から追い払う」ことに他なりません。彼らは米軍基地前で何百回デモを繰り返してもアメリカは沖縄から去ってくれない現実を嫌と言うほど経験していますから、他人の力を借りてでも米軍基地を撤去させたい、戦争で失った土地と取り戻したいと考えるのは止むを得ません。ただし本当に旧革新勢力や独立派が望む(と勝手に仮定していますが)通り、東アジアで中国共産党が冷戦に勝利して、沖縄が中国共産党の勢力化に入った場合、沖縄社会は一体どのように変わるのでしょうか。(続く)

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