「おもろさうし」から見た勝連の実力(五)

前回の記事において、「勝連は、何にか譬へる(以下略)」は祭式オモロであった可能性について言及しましたが、今回はこのオモロを唱えた人物について考察します。ちなみに「おもろさうし」では題字と唄(オモロ)の関連性が謎めいており、「なぜこのオモロにこんな題字がついたのだろう」と思わざるを得ないオモロが多数ありますが、そのあたりの限界を考慮した上で、「作者」について考察します。

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中部の考察

歴史の史料をチェックすると、その時代ごとの「区分け」があることに気が付きます。古りうきう時代の「北山・中山・南山」が代表例ですが、「おもろさうし」では首里を起点として「上」「下」との区分けがありましたし、現代でも「山原・中頭・島尻」という表記で区分けします。

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昭和の沖縄ヤクザの “弱点”

3年ほど前、ブログ主は山口組がなぜ沖縄進出に失敗したかについての考察記事をアップしましたが、今回は「なぜ沖縄の組織は本土に進出しなかったか」について言及します。

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「おもろさうし」から見た勝連の実力(四)

前回の記事において、ブログ主は「勝連は、何にか譬へる(以下略)」の有名なオモロは、祭式オモロであると仮定しました。

ここで祭式オモロについて定義すると、過去に神託として下されたオモロがテンプレ化され、後世の祭儀に用いられるようになった類のものであり、「おもろさうし」には巻三「きこゑ大ぎみがなしおもろ御さうし」に集録されている64のオモロの、実に32首が祭式歌謡として用いられています。

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エリシウムの考察

ここ数日、SNSでのやり取りで色々思いつくことがあり、今回はとある呟きに対するブログ主の考察をまとめてみました。それは令和5年(2023)9月30日付のRobert Kajiwara氏(比嘉・梶原孝昌ロバート)の投稿ですが、「琉球独立国の再建、すべての琉球人・うちなーんちゅに平和と繁栄」と題し、琉球独立国の再建についての “お気持ち” が表明されていました。

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昭和の逸品を堪能したお話

既にご存じの読者もいらっしゃるかと思われますが、沖縄市中央の「上原商店」が3月20日をもって閉店することになりました。コロナ禍以降、我が沖縄では昭和の食堂の閉店が続いていますが、沖縄市中央のエリアも食堂の代わって “意識高い系” の飲食店が続々オープンしている感があります。

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適材適所

既にご存じの読者も多いかと思われますが、今月15日付沖縄タイムス25面に「批判者の個人情報提供 / 県議会事務局、議員に」と題し、新垣淑豊県議(沖縄自民党・無所属)を批判する “市民” の意見文を、県議会事務局が名前やメールアドレスを伏せないまま新垣氏に提供していた旨の記事が掲載されていました。

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「おもろさうし」から見た勝連の実力(三)

今回は古りうきう時代における勝連の繁栄の証として引用されるオモロについて深堀します。伊波普猷先生の『古琉球』の阿麻和利考によって有名になった「かつれんはなおにきやたとへる」から始まるオモロですが、実は伊波先生と鳥越憲三郎先生の解釈がだいぶ異なっています。

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俺が調子に乗ってとある組織の “代替わり” を語ってみよう

既にご存じの読者もいらっしゃるかと思われますが、今月9日の沖縄二紙に「旭琉會トップ糸数氏が就任」と題して、二代目會長に糸数真氏が就任した旨の小さな記事が掲載されていました。正直なところ、公開情報が少ないためあまり乗り気ではありませんが、代替わりした旭琉會の今後をブログ主なりに検証しましたので、読者のみなさん是非ご参照ください。

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