シリーズ

古琉球の深淵 – おぎやかの謎(1)

今回は趣向をかえて真面目に古琉球の謎について言及します。実は去年からブログ主は『おもろさうし全釈』(鳥越憲三郎著)の写本に取り組んでおりまして、現時点で巻一から巻五までのオモロを書き写しました。

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ユタとりうきう その3

(続き)今月19日から第49回衆議院選挙が公示され、我が沖縄でも連日激しい選挙戦が繰り広げられています……といいたいところですが、今回はコロナ禍のため、前回や前々回、あるいは知事選に比べると街頭活動は抑え気味の感があります。

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修羅の邦りうきう – 昭和の三面記事より

ご存じの読者もいらっしゃるかと思われますが、10月1日に緊急事態宣言が解除されたことに伴い、沖縄県立図書館の入館が再開され、ブログ主は早速ですが新ネタを入手するために図書館を訪ねてきました。

今回は本来であれば “修羅の邦りうきう – コザその1” の続編を予定していましたが、ブログ主の予想の斜め上を行くじわじわくるネタを仕入れてきましたので先に紹介します。3面記事好きの読者のみなさん、是非ご参照ください。

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ユタとりうきう その2

前回はユタとりうきうと題してブログ主なりにユタについて言及しました。既出ですが我が琉球・沖縄の歴史においてユタの存在を歴史的に解明し、その解決策を明示したのは伊波普猷先生が最初です。

大正2年(1913)3月11日から琉球新報に掲載された「ユタの歴史的研究」の〆の部分で、伊波先生はユタ対策について以下のように言及されております。

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修羅の邦りうきう – コザその1

昨今の新型コロナウィルス感染症対策に絡んで沖縄県立図書館が休館中のため、残念ながら新ネタをゲットできないブログ主は、暇つぶしにこれまで蒐集した新聞記事を再チェックしたところ、予想通り素でエグい内容の記事を多数発見しました。

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ユタとりうきう

少し前に当ブログで “りうきうにおける神権政治” についての記事をアップしましたが、今回はそのついでにりうきう社会におけるユタについて言及します。

その前にブログ主なりにユタを定義すると、大雑把には “民間から自然発生した神に操られる者たち” で、この点が重要ですが彼ら(あるいは彼女らは)琉球王国時代の神女組織とは(原則として)独立した存在だったのです。参考までにりうきう社会の神女組織について、伊波普猷著『ユタの歴史的研究』を参考にまとめてみると、

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金秀グループのオール沖縄離脱に関連して、突っ込まざるを得ない記事をピックアップした件。

既報でご存じの読者も多いかと思われますが、今月15日付沖縄タイムス1面に “金秀「オール沖縄」推さず” の題字で金秀グループの呉屋会長が、オール沖縄に対しこれまでのようにグループとして支持や支援は行わない旨の記事が掲載されていました。

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りうきう独立芸人がアフガン政府崩壊から学ぶべき教訓とは

既報ですが、8月15日、アフガニスタンの武装勢力「タリバン」が首都カブールを制圧し、親米政権だったガニ政権(注)は崩壊しました。

(注)ウィキペディアを参照すると、モハンマド・アシュラフ・ガニ―・アフマドザイ(アフガニスタン・イスラム共和国第11代大統領。任期:2014年9月29日から2021年8月15日)とあり、8月15日をもって大統領退任扱いになっています。

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戦前の沖縄社会になぜ反社会的勢力が存在しなかったの考察 – 結社の概念なき社会その2

(続き)前の記事で廃藩置県以前の琉球社会には(一部の例外を除いて)結社の概念がなかったことを説明しましたが、今回は補足として女性たちの世界についても言及します。女性たちの世界の代表的なものに辻町、仲島、渡地(わたんじ)などの花街と那覇東町を代表とする市場があります。

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戦前の沖縄社会になぜ反社会的勢力が存在しなかったの考察 – 結社の概念なき社会その1

(続き)琉球・沖縄の歴史を俯瞰すると、意外に思われるかもしれませんが、廃藩置県以前のりうきう社会には “結社の概念” を(もちろんゼロではありませんが)見つけることが非常に難しいです。その前に結社について定義すると “目的を達成するために結成された機能集団” のことであり、成立のために条件として

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戦前の沖縄社会になぜ反社会的勢力が存在しなかったの考察 – プロローグ

今回から数回にわたって古琉球から戦前の琉球・沖縄社会にヤクザが存在しなかったかをまじめに考察します。ご存じのとおり、琉球・沖縄の歴史において反社会的勢力が階級を作り上げたのは昭和20年(1945)以降で、それ以前の社会ではヤクザが存在する余地はありませんでした。沖縄社会にヤクザが存在しなかったことに関して、以前当ブログでも取り上げましたが、宮城嗣吉(みやぎ・しきち)さんの証言を再掲載しますのでご参照ください。

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りうきうの女たちの事件簿

今回は昭和37年から39年にかけての新聞史料で見つけた女性関係のじわじわくる記事を紹介します。以前 “突っ込まざるを得ない記事 / 女性版じわじわ伝説” と題した殿堂入りクラスの事件を紹介しましたが、残念ながら今回はちょっとレベル下がります。

だがしかし復帰前の沖縄社会の世相を伺うことができる良質の記事をピックアップしてますので、3面記事好きな読者のみなさん、是非ご参照ください。

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りうきう病のサンプル – 人類館事件その1

去年の同時期(令和2年5月7日)に “りうきう病” の考察と題したコラムを掲載したところ、ブログ主の予想の斜め上を行く反響がありました。今回はその実例として、明治36年(1903)4月7日付琉球新報の報道によって大騒ぎになった “人類館事件” を取り上げます。

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昭和37年の突っ込まざるを得ない事件を紹介するよ

今回は昭和37年5月から6月の新聞記事(琉球新報)から “突っ込まざるを得ない事件” を紹介します。この時期の新聞は現代基準では想像もつかない事件が報道されますが、今回はその中でも比較的マイルドかつじわじわくる記事を厳選して紹介します。

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ひめゆりの塔事件と沖縄二紙

今回は昭和50(1975)年7月17日に起こった “ひめゆりの塔” 事件に対する沖縄二紙の取り扱いの違いについて言及します。この事件は “コザ暴動” と “沖縄ゼネスト警官殺傷事件” と比べてみるとよくわかりますが、民間の反応が全然ちがうのです。

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