シリーズ

【備忘録】普天間基地の辺野古移設問題がこじれた背景

今回も、ひろゆき氏の一連のツイート騒動にヒントを得て、普天間基地の辺野古移設問題がなぜ泥沼化したのか、ブログ主なりに説明します。

この度の騒動に関して、ひろゆき氏のツイートに対する “辺野古新基地反対運動” の活動家や支持者、あるいは一部のマスコミがなぜあそこまで意固地になるのか、理解できない人が多いかと思われます。当事者である沖縄県民ですら意味不明な言動がSNS上で飛び交う有様ですが、この問題の根底にある “負の感情” を解き明かせば、ある程度の共感を得られるかと思われます。

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恐怖の白い粉(4) 巧妙化する密輸手口

決して過去の手口を使わない 「麻薬を運び込む際、決して過去に使った手は二度と使わない。常に新手をあみ出している」と捜査員は真剣なまなざしをうかべて語る。麻薬Gメン、警察、税関の目が光り、取り締まりが強められていく中で、麻薬を運び込むのはかなりの危険が伴う。苦労して手に入れた麻薬。それを密輸入する寸前でみつかり、つかまってしまってはもとも子もない。犯罪者となるかどうかの接点で動き回っているのが運び屋である。それだけに密輸業者たちは、できる限りの知恵をふりしぼって、運ぶ方法を考える。

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恐怖の白い粉(3)手から手へ

張り込み捜査員の目前で取引 二年前のことだった。日がサンサンと照り輝くある夏の午後のコザ市センター通り。「麻薬取り引きが行われる」との情報をキャッチした捜査陣は、取引予定場所を包囲する形でかれこれ一時間、息を殺して張り込みを続けていた。ある者は向かいの店内から、ある者は観光客を装って三人連れで刻一刻、その時を待った。

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恐怖の白い粉(2)広がる組織

オレは白人のワナにひかかった ある昼さがりの取り調べ室四日前に麻薬密売の現行犯で逮捕された男一人、手錠のかかったまま取り調べを受けていた。黒人兵である。「イエス、おれは何も悪いことはしていない。本当なんだよ」と必死に弁解している。「ではそのわけを聞こう」と静かな刑事の声。「本当だ。おれは何も悪いことなんかしていない。白人のワナにはまったんだ。おれはただ膚の色が黒いために白人のワナにはまっちまったんだ」。黒人兵は憎しみに満ちた目で刑事に訴え続けた。調べている刑事はあ然とした。「白黒の対立は麻薬にまで及んでいるのか…」。悩める現代アメリカをかい間見る思いがしたという。

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恐怖の白い粉 (1)闇のシンジケート

沖縄にはいったいどれくらいの麻薬密輸組織があるのだろうか。次々と摘発される麻薬グループに県民はだれしもそう思っているにちがいない。麻薬関係で検察庁に送り込まれる違反者は一日平均一人の割合。ことしに入ってから県警で逮捕した数だけでもすでに八月現在三百五十人を数え、七二年度の二百九件を軽く上回った。

亡国のクスリはすでに金網を乗り越え民間地域へ。そして県民の各家庭へいつ忍びよるかわからないところまできた。県でもその現状を重視、この秋から麻薬撲滅運動を県民総ぐるみで展開するという。米軍基地をかかえる沖縄。この基地を中継して、はびこる麻薬をほんとに断ち切れるのか。

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りうきうの闇深な話 – 真の恐怖

(続き)少し前に “りうきうの闇深な話 – プロローグ” と題して、明治5年から6年(1872~1873)ごろの琉球藩の様子について言及しました。その中で、琉球藩は明治政府と交渉して減税措置が施されたにも関わらず、藩内の税率が据え置かれた件について触れましたが、果たして差額は如何にして使われたか、それは次回のお愉しみでいったん記事を〆ました。

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りうきうの闇深な話 – プロローグ

今回も(当ブログ読者の意に反して?)真面目な歴史記事を提供しますが、今回は明治5年(1972)年9月に琉球國王尚泰が “琉球藩王” に封じられて以降のドス黑案件について言及します。

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砂糖前代とりうきう

今回は当運営ブログらしく?真面目な歴史ネタをアップします。1623年に我が沖縄において製糖業が始まったとされますが、興味深いことに大城立裕先生は著書『沖縄歴史散歩』の中で “これが沖縄にとって幸せであったか不幸であったかは決めがたい” と言及しています。

同著89ページによると、

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俺が調子に乗って宜野湾市普天間付近のじわじわくる風景をアップした件

今月19日、ブログ主は宜野湾市の歴史的建造物を調べるため、野嵩・普天間・新城・喜友名を重点的に散策しました。現存する昭和46年(1971)の地図を参照し、現在も残っている建物(廃墟含む)を見学してきましたが、その過程で “じわじわくる” 風景に多数出くわしました。

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コザの街エレジー(20) 最終話

基地の街には、今宵もまた、夕闇と共にネオンは輝き、ジャズが流れる……。

くわえ煙草で客を待つ女、道行く黒人に色眼を使う女、光をさけて街角で男の袖を引く女、ガム売りの女の子、物売りのオバサン達、その中をノッシ、ノッシと歩き回るパトロール、昨夜も、今宵も、そして又明暁も、基地という名の怪物のそれは生きのびんとするあがきだ。のたうつ怪物!

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コザの街エレジー(19) 狂死

父に病死され、60歳を超した老母と2つちがいの妹と3人で暮していた千代子(24)は、コザ市諸見のスーベニヤで働いていた。その千代子がいつも店に買い物に来る1アメリカ兵と友達になってやがて結婚したいと母に願った。アメリカ兵はローレンスという軍曹でまだ22歳のおとなしい青年だった。母親の生活も十分にみるというのである。

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コザの街エレジー(18) ウラマチ

コザ市八重島区在バー・フエックス(経営者比屋根セツ子)の女給柳原ナルエ(23)が、同市中之町区の民家の便所に入って首吊自殺をとげた記事は、3日の各紙に僅か数行で片附けられていた。切った、ハッタで殺されてもて、車にしかれてもせいぜい2~3段、まして自ら命をちじめた人のことなんかは数行を費やすのが勿体ないのかもしれない〔。〕

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コザの街エレジー(16) 貸間業

台風フェイで板塀が吹っ飛ばされ、どこかの野良犬が糞をたれていったと三良兄さんは朝からぷりぷりしていた。そこへ、間借りしている君子が、シュミーズだけの寝呆け顔を出し「兄さん!何とかしてよ早く。昨夜、彼と寝ようとして、裸になったとたん、窓でガタっと音がするのよ…。アレッと思ってふりかえると沖縄ボーイがのぞいているじゃないの。コラッてどなるとばたばた逃げていったけど、うちも裸、彼も裸でしょう。追っかけもできずほんとにいやだったワ…」・そう話している所へジャニーがこれは又ショートパンツにブラジャーだけの姿で、休みだという男に抱かれるようにして入って来た。

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コザの街エレジー(13) 質屋

T君がコザで質屋を開いてからもう6年にもなる。PAWN SHOPと看板をかかげ、格子囲いのカウンターの中に座って質草をとる商売も仲々楽ではない。

「もう少し出してくれんか」とカメラを措いて100円でも多く借りようとねばる外人兵。

ハーニー共々やって来て、片身の指輪だから決して流してくれるな、必ずペイデーには取りに来るからと泣きそうな顔で指輪をはずすハーニーさん。

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コザの街エレジー(6) タクシー

〇タクシー運転手C君(29)は今夜もまた3時すぎまで深夜の街を走り回った。C君は57年型のプリムスを持っている。勿論、金のないC君のものではなく、C君はやとわれ運転手だ。月給は6,000円、老母と妻と子供2人、C君を合せて5人家族だ。子供たちは4歳に2歳、妻は3年前まで働らいていた軍労務をやめて、今は家で子供2人の世話をみている。C君は働かねばならない。どんな不平や、苦しいことがあっても……。

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