現代史いろいろ

血ぬられたゼネスト – 本物の暴力の恐ろしさ(3)

(続き)これまでざっと昭和46(1971)年11月10日のゼネスト時における警官殺害事件について、当時の新聞史料などを紹介してきましたが、なぜ沖縄の識者たちがこの案件について沈黙し続けるのかについてブログ主なりに言及します。

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血ぬられたゼネスト – 本物の暴力の恐ろしさ(2)

(続き)今回の記事をアップする前に、11.10ゼネスト関連の史料を2つ紹介しましたが、これら史料を閲覧することで読者のみなさんは警官殺害の衝撃のすさまじさを実感していただけたはずです。参考までに、当日に事件を目撃した記者談と、『昭和46年12月25日発行、「海邦」11・12月合併号』のなかで言及がありました山城幸松沖縄青年委員会代表(当時)の記者会見の記事も追加で紹介します。

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血ぬられたゼネスト – 本物の暴力の恐ろしさ(1)

(続き)前回の記事で、昭和46年11月10日の “沖縄ゼネスト警察官殺害事件” に関して当時の新聞記事などを引用して事件のあらましを紹介しました。今回は同時期に発生した “コザ暴動” と違って、なぜこの事案についてマスコミは沈黙するか、ブログ主なりに説明します。

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血ぬられたゼネスト

(前号 “旭琉会抗争 風化させない” の続き)今回は、昭和46年11月10日に発生した、“沖縄ゼネスト警察官殺害事件” について言及します。ちなみにこの案件は “琉球諸島及び大東諸島に関する日本国とアメリカ合衆国との間の協定(以下・沖縄返還協定)” について詳しく説明した上で、事件を紹介するのが最良ですが、返還協定に言及するとそれこそ時間がいくらあっても足りないため、限られた字数内でできるかぎり分かりやすく説明します。

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旭琉会抗争 風化させない

今月22日付沖縄タイムス1面に「旭琉会抗争 風化させない」と題した記事が掲載されていました。30年前の男子高校性と2警察官射殺事件について言及していますが、ブログ主が驚いたのはこの案件を “1面トップ” にもってきたことです。

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深淵を除いてしまった時

平成28(2016)年5月19日に当運営ブログは第一号記事を配信し、本日めでたく “893回目の記事” をアップすることになりました。これもひとえに読者様のお力添えとご支持の賜物であり、今後もご期待に添えるよう良質の記事を配信する所存であります。

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普天間アンダーグラウンド

今回は昭和44年と46年のゼンリン地図を参考に、地元宜野湾の普天間地区の散策記事をアップします。前回の沖縄市照屋地区の散策で痛感したのですが、昭和44年のゼンリン地図が建物名の誤記が意外に多いため、今回は昭和46年および必要に応じて現代の地図も参照しました。

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連帯が崩壊するとき

以前に当ブログにて “突っ込まざるを得ない記事を紹介するシリーズ – 戦果編” のタイトルで沖縄戦後の “戦果アギャー” について言及しましたが、今回はその続編です。戦後沖縄におけるアシバーを語る上で戦果アギャーは避けて通れないため、試しに昭和20~21年ごろのうるま新報を調べたところ、予想のはるか上を行くエグい記事を見つけました。

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カーハガリンドウ

昭和48(1973)年11月13日付琉球新報夕刊1面に “ユーモアを理解したい” と題したコラムが掲載されていました。ただし突っ込みどころ満載の内容ですので、全文書き写しにブログ主が解説を添えて紹介します。

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アメリカ世時代の悲しい出来事

今月7日の普天間飛行場に端を発する在沖米軍の新型コロナウィルスのクラスター騒動ですが、17日の時点でも治まる様子がなく事態が収拾する気配が見えません。

今回の案件は誤解を恐れずにハッキリいうと “言語道断” と言わざるを得ません。だって在沖米軍の皆さんは沖縄県民のコロナウィルス対策を目の前で見ているんですよ。致命的なダメージを負うことを覚悟の上で自粛要請に従った業者も数多くいることを分かっているんです。そしてコロナ禍を最小限に抑えてきた流れでの今回のクラスター騒動でしょう。在沖米軍側にも言い分はあるでしょうか、さすがに今回は分が悪すぎます。

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ことばに見る沖縄戦後史 ① – 26吉原

今回は琉球新報社編『ことばに見る沖縄戦後史 – パート1』から吉原の記事全文を掲載します。いまでこそすっかり寂れてしまいましたが、かつては沖縄を代表する特飲街として有名でした。

設立当時はあまりにも街が発展しすぎて犯罪が絶えず、しかも派出所も設置されていなかったため、山原派のこわいお兄さんたちが自警団として我が物顔で振舞っていました。ちなみに新城善史の自宅も吉原にあります。話がそれましたがアメリカ世時代の雰囲気が伝わる琉球新報社の吉原に関する記事を是非ご参照ください。

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沖縄の売春 – 私の見たその実態(3)

「しかし、売春禁止法ができたら、かえって売春を街頭に野放しにする結果となり、性病はもっとひどくひろがるのではないだろうか?」

キャラウェー高等弁務官が立法院に勧告した性病予防法改正と売春禁止法の立法に対して、当然予期される反対の声は、全世界の過去の実例から推測して「性病を野放しにする危険」である。良心的だが、売春の歴史と過去の諸事実に精通しているわけではない医師の間では、必ずこのような反対意見を述べる者が出てくるに違いない。

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沖縄の売春 – 私の見たその実態(2)

「でも売春が禁止されたら性犯罪が増えて、堅気の娘たちが危険にさらされるのではないでしょうか?」

かなり知的な婦人でも、こういう心配に取りつかれている。

キャラウェイ高等弁務官は立法院(第二十三回定例議会)に送ったメッセージの中で、売春禁止法の立法を勧告している。行政府もまたそのための実態調査予算を計上した。売春禁止法の制定が問題になってくれば、かならず反対意見の中に「性犯罪増加の危険」がいわれてくるにちがいない。

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沖縄の売春 – 私の見たその実態(1)

働く女子年少者保護育成週間が二十二日からはじまりました。対象は全流の各職場で働く年少者となっていますが、この「保護」からもれている万余の女性がいます。それはいわゆる赤線、青線地帯の女たちです。売春禁止法もなく、彼女たちの更正、福祉施設もないまま、売春が放任されている沖縄の現実……。しかし「必要悪」だからといって見て見ぬふりするわけにもいきません。働く女性の保護育成にちなんで、売春の実態と彼女たちの保護について、読売新聞那覇特派員中沢道明氏の寄稿を紹介しましょう。

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